10年くらい前、
私がハワイでスポーツマッサージのお店をしていた頃、
ホノルルのゴルフショップで
プロモーションマッサージをしていた時だった。
10分くらいのクイックマッサージを
無料体験してもらってお店のチラシを配っていた。
その最中、
そこで働く典型的な大柄の白人のおじさんがやってきて、
自分の腰や膝がずっと悪いと言う。
「少し診ようか?」
と申し出ると
「俺にはこれがあるから、大丈夫だ!」
と言ってズボンの前ポケットからピルボトルを取り出した。
「ほら、これだ」
オキシコドンというオピオイド系鎮痛剤だった。
そのボトルを開け、
手のひらに数錠の薬をザッと出し、
おもむろに口の中に放り込んだ。
まるでラムネでも食べるかのように。
おじさんはデカかったので、薬も多めだった。
どうやら昔アメフトをしていた頃の古傷が
あちこち疼くようだ。
痛みはだいたい鎮痛剤でよくなるそうだ。
「へ〜、じゃあ、マッサージなんて要らないね」
と彼に同調してアドバイスは一切しなかった。
だいたいこういうタイプは、
鍼灸やマッサージなどの代替医療を大抵信じていない。
薬は信じている。
おじさん、多分中毒だ。
こんな人は、アメリカにはゴロゴロいるのだ。
おじさんは、氷山の一角だ。
コメント