もう直ぐ春分ですね。
今回は、春の身近な植物で私も治療によく使うヨモギについてご紹介します。
漢方効果
ヨモギは、古来から医療用として用いられた薬草で、各地に野生していて道端にもよく見かけます。漢方では艾葉(がいよう)といい、民間では古来から切り傷などの出血に用いられてきました。
「ヨモギ茶」は、風味や口当たりが良く、体を温める作用があり冷え性の人にはオススメです。抗菌作用・デトックス効果も高いことから、アトピー性皮膚炎・ダイエットにも効果があると言われています。
食用では春先に、若葉を摘んでゆでてから草餅や草団子にいれることから、別名モチグサと呼ばれています。ヨモギの香りがする手作りの草餅は、濃いお茶と頂くと最高ですね。
お灸のモグサ
ヨモギは、葉の裏に細かい綿毛があるのが特徴で「モグサ」として鍼治療のお灸に利用されています。お灸は温める作用が強く、鍼に比べて陽気を補う作用に優れています。例えば、痩せ型でお腹を下しやすい脾腎陽虚体質の人には、お臍の下の関元や足のスネにある足三里など凹んでいたり冷えている反応が出ているツボにお灸をすることでお腹を丈夫にすることができます。
ヨモギは、どこでも見られる身近な雑草ですが、こうしてみると薬効のある”スーパー雑草”なのです。鍼灸師にとってはヨモギなしではお灸ができません。おおいなる自然の恵みに感謝です。
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