以前、勤務していた鍼灸院で往診治療をしていた事があった。
訪問先は寝たきりの患者さんばかりで、
どのご家族からも介護の大変さは伺えた。
介護疲れからか、
家の雰囲気があまり良くない家族も少なくなく、
大声を出したり、
会話がほとんどなかったりするところもあった。
一方で、
家族でコミュニケーションが取れているところでは、
家の雰囲気が良かった。
介護において精神的な環境は、
介護者、介助者双方に大きく影響を与える。
良い精神環境を作るには、
家族間のコミュニケーションが
最も大切な要素の一つだと思う。
これは、デイサービスの様に
誰かに代わってもらうことはできない。
会っていない時間が長ければ、
家族で話す時間を作ってお互いの近況を話し合ったり、
心の内を話し合ったりして、
家族の絆を深める努力が必要ではないか。
簡単なことではないし、時間もかかるだろう。
でも、やらない理由は無いし、
やってみる価値は大いにある!
出来れば、いつも笑って会話ができるような家族になれたら、
言う事無しだ!
「母さん、ごめん」という
一冊の本に出会った事が
介護について考えるきっかけになった。
そのおかげで、家族の絆を深める事の大切さに
気付かされ、本当に良かった。
目標とする家族には、まだまだ時間がかかりそうだが、
今はとても前向きな気持ちで考えられている。
今は何でもお金を出せば、
いろんなサービスが受けられる便利な世の中になったけど、
ちょっと寂しい世の中になったと思う。
でも、一人一人が家族を大切にする事を考える様になったら
きっと何か変わると思う。
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